ネット上の逮捕記事を削除する方法!自分自身で消すには?

逮捕記事の削除方法

この記事では、ネット上の逮捕記事削除する方法をお伝えします。

当サイトを運営している株式会社Everalでは、逮捕歴や懲戒解雇など経歴に不安がある人向けのキャリア支援サービスYOTSUBAを展開しています。再就職の支援に加え、実名報道されてしまった方向けのネット記事対策も請け負っています。

社会復帰を目指す上で大きな障壁となるネット上の逮捕記事。報道機関のニュースだけでなく個人のブログやSNSにも拡散されると、対策をするのはかなり難しくなってしまいます。

多くの場合、逮捕記事は1件や2件では済まず、費用もかかるため諦めてしまいがち。

ですが、逮捕記事を削除することは不可能ではありません

結論から言うと、逮捕記事を削除するには弁護士に依頼する自分で削除要請するかの二つの手段しかありません。弁護士事務所以外の民間企業では「非弁行為」に該当する記事削除業務を請け負うことはできないため、そのような業者に依頼することはおすすめできません。

この記事では、逮捕記事を削除する方法について、弁護士に依頼する方法と自力で削除を進める方法のそれぞれのメリット、デメリットを解説しています。

自力で削除要請をする手順や費用を抑えて対策する方法も載せているので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人
 
キリオ (中村元)
キリオ
一般社団法人再スタート支援協会代表理事/株式会社Everal代表取締役|“ワケアリ転職“専門キャリア相談「YOTSUBA」代表キャリアカウンセラー|国家資格キャリアコンサルタント(登録番号:24037006)|早稲田大卒→大手メディア会社→30歳で逮捕・懲戒解雇を経験|転落人生からの逆転体験を発信するブログ「ぼくだからできること。」は累計70万アクセス以上の訪問|著書「懲戒解雇されたら人生逆転できました

「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル〔第4版〕」

この記事では、清水陽平弁護士の著書「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル〔第4版〕」を法的根拠に基づく参考資料としています。 

タップできる目次

逮捕記事を削除できる2つの方法

逮捕記事を削除する方法

逮捕記事を削除するには、以下の2つの方法があります。

  • 弁護士に依頼する
  • 自分で削除要請する

現在日本の法律では、記事削除の要請ができるのは本人もしくは弁護士(弁護士法人)と定められています。記事削除やそれに近い行為を請け負う業者もありますが、「非弁行為」に該当する業務とみなされる可能性が高いため、そのような業者に依頼することはおすすめできません。

「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル〔第4版〕」27ページ

ただ業者によっては、「ネガティブなサイトを削除する」、「書込みした人物を特定する」と掲げている場合もあります。このような業者は、結論からいえば、「非弁行為」という違法行為を行っている疑いがあるため、依頼すべきではありません。

弁護士法72条では、弁護士または弁護士法人以外の者が、報酬を得る目的で法律事務の取扱いをすることを禁じています。

出典:「サイト別ネット中傷・炎上対応マニュアル〔第4版〕」27ページ

弁護士事務所に依頼する

上記のとおり、記事削除する手段の一つ目は、弁護士事務所に依頼することです。

逮捕記事の削除を検討する上で最もオーソドックスな方法と言えるでしょう。

法的根拠に基づいた手段を取るため、一定の効果が期待できます。

記事削除を請け負う弁護士事務所がたくさんありますが、総じて高額な費用がかかる点がデメリットと言えます。

参考:逮捕記事の削除にかかる費用はいくら?弁護士・専門業者の相場を検証

サイト管理者に削除依頼をする業務は弁護士業務となります。弁護士法人格を持たない業者が法律事務を扱うことは「非弁行為」にあたります。

(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。参考:弁護士法第72条

自分自身で削除要請をする

逮捕記事を削除する二つ目の方法は、自分自身で削除要請をすることです。

参考:検索から自分の名前を消したい!

実名報道をされている当事者本人であれば、サイト運営者に直接削除依頼をかけることができます。

自力で削除要請をするのであれば、当然費用はかかりません。ただし、加害者本人が削除を依頼しても誤報でもない限り応じてもらいにくく、接触方法次第では再炎上しかねないリスクも伴います。

費用こそかかりませんが、自力で削除要請するとかえって逆効果になる可能性があることは承知しておきましょう。

逮捕記事を削除できる条件

逮捕記事を削除できる条件

逮捕記事を削除するには、一定の条件を満たす必要があります。

報道機関としても一定の指針に沿った実名報道をしている上、憲法で「知る権利」や「表現の自由」が保証されている以上、なんでもかんでも逮捕記事を削除できるわけではありません。

逮捕記事の削除や掲載期間については報道各社それぞれの指針によりますが、概ね以下の条件が必要だと言えます。

  • 報道から一定の期間が経過している
  • 刑事罰の刑期を終えている
  • 実生活で影響を受けている

    報道から一定の期間が経過している

    まず、逮捕記事を削除するには報道から一定の期間が経過している必要があります。

    どれくらいの期間が必要かについては、報道各社ごとに細かく取り決めがされているため大きく異なるのが実態です。

    事件の大きさや社会的影響を鑑みて、各社で実名報道を継続する期間のルールを細かく設定しています。

    キリオ
    あくまで体感ですが、軽微な犯罪(罰金刑、執行猶予など)で少なくとも2年以上が経過している必要があることが多いと言えます。

    刑事罰の刑期を終えている

    逮捕された事件が終結し、既に刑期を終えていることも削除要件の一つです。

    執行猶予であれば満期終了、罰金刑であれば納付済みで刑期が終えていれば削除の交渉がしやすくなります。

    このあたりの細かい取り決めは報道各社ごとに異なります。また個人ブログやSNSなどの場合は、刑期を終えていなくても削除できる例は少なくありません。

    実生活で影響を受けている

    逮捕記事の影響が私生活まで及んでいるかどうかも検討材料になります。

    実際に削除要請をする際は、逮捕記事により仕事や就職活動、家庭生活、学業などに影響が出ている旨を伝えることが必要です。

    ここまで挙げてきたのは、あくまで逮捕記事を削除しやすくなる条件の傾向です。報道各社ごとに指針は異なり、サイト運営者によっては一切削除対応してくれないケースもありますのでご注意ください。

    逮捕記事を自分で削除するやり方

    逮捕記事を自分で削除する方法

    逮捕記事の削除要請を自分で行う場合、以下の手順に沿って申請します。

    1. 対象記事を整理する
    2. 問い合わせフォームで削除申請する
    3. サイト管理者へメールを送信する

      ①対象記事を整理する

      自力で逮捕記事の削除を進める場合、まずは対象記事を整理することから始めます。

      実際にネットで実名を検索し、削除したい記事のURLや問い合わせ窓口をExcel等にまとめておくと便利です。

      ②問い合わせフォームで削除申請する

      各サイトの問い合わせフォームから、削除の要請をします。

      この時、サイト運営者が削除に応じるに値すると思える根拠を持った内容の文面を作ることが重要です。

      内容が薄い文面や、根拠なく一方的な言い分の文面だと、運営者が削除に応じてくれない可能性が高いです。いい加減で運営者に不快な内容を送ってしまうと、削除できないどころか、再炎上につながるリスクもあります。

      またそもそも問い合わせフォームや連絡先が載っていないサイトも少なくありません。

      その場合はインターネットサーバーの管理会社経由で連絡する形になりますが、いずれにしてもサイト運営者に応じてもらえない可能性があることは否めません。

      ③サイト管理者へメールを送信する

      文面が完成したら、実際にサイト管理者にメール送信します。

      サイトによっては書面での提出を求められることもありますので、その場合は適宜対応してください。

      またメールで本人確認のやり取りのほか、電話でのヒヤリングなどを受ける場合もあります。

      サイト運営者が削除する必要がある判断した場合は、この段階で削除してくれるでしょう。

      ただし、逮捕された当事者である本人が削除要請しても、やはり納得してもらうのは簡単ではありません。タイミングや文面の内容、サイト運営者の判断次第では再炎上等のリスクもあるので、自力で削除を進める場合は慎重に行うことをおすすめします。

      逮捕記事の削除を自分で進めるメリット・デメリット

      自分で逮捕記事削除を進めるデメリット

      逮捕記事の削除を自力で行う上でのメリットとデメリットについて整理します。

      メリット:費用がかからない

      自力で逮捕記事の削除を進めるメリットとしては、やはり費用がかからないことが挙げられます。

      弁護士事務所に依頼するとどうしても高額な費用がかかりますが、自力でやる場合はお金の心配がいりません。

      内容としても基本的にはサイト運営者にメール、文書を送るだけなので、お金に余裕がない場合は自力での削除を進めてみる価値はあります。

      デメリット①削除対応してもらうのが難しい

      自力で逮捕記事の削除を進めるデメリットとしては、そもそも当事者本人では削除対応してもらうのが難しいことが挙げられます。

      サイト運営者が削除するに相応しいと感じる内容の文面を作る必要があるため、それなりに専門的な知識や高度な文章力が求められます。

      デメリット②再炎上するリスクがある

      もう一つのデメリットとしては、サイト運営者の受け止め方次第では再炎上してしまうリスクがあることが挙げられます。

      特に逮捕記事ばかりを集めているような個人ブログやSNSアカウントの場合、逮捕された当事者から接触があったことをネタにして、再び拡散される恐れがあります。

      個人で削除を進めるには費用が掛からないという大きなメリットがあるものの、それに付随したデメリットがあることも忘れてはいけません。

      逮捕記事の削除を弁護士に依頼するメリット・デメリット

      逮捕記事削除を弁護士に依頼するデメリット

      逮捕記事の削除を弁護士に依頼するメリットとデメリットについても整理していきます。

      メリット①高確率で削除できる

      逮捕記事の削除を弁護士に依頼するメリットの一つ目は、確かな効果が期待できることです。

      記事削除を専門で請け負っている弁護士事務所であれば、サイトごとの対応ノウハウも熟知しています。

      法的根拠に基づいた対策を取ってくれるので、高額な分着実に記事削除を進めることができるでしょう。

      メリット②信頼できる

      逮捕記事の削除を弁護士事務所に依頼するメリットの2つ目は、信頼性です。

      上述したように、弁護士もしくは本人以外の記事削除要請は禁止されています。

      記事削除サービスをうたう業者はいくつか存在しますが、こうした業者は「非弁行為」を行っている可能性が高く、厳密に言えば違法です。

      不要なトラブルに巻き込まれないためにも、こうした業者の誘いには注意しましょう。

      デメリット①弁護士費用が高額

      弁護士事務所に依頼するデメリットとしては、とにかく費用が高額である点が挙げられます。

      逮捕記事の削除にかかる費用にもあるとおり、弁護士に依頼すると1件あたり50,000円~100,000円ほどかかるのが一般的です。

      逮捕記事が1件2件しかないのであればいいですが、大量にある場合は数百万円以上かかることは覚悟しておきましょう。

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      デメリット②削除できる保証がない

      弁護士に依頼したとしても、確実に逮捕記事を削除できるわけではありません。

      条件によっては削除要請すること自体が難しいこともありますし、サイト運営者が突っぱねて対応してくれないこともあります。

      また海外にサーバーを持っていたり、サイト運営者と連絡がつかないケースも少なくありません。

      こうした場合でも弁護士費用はかかるので、失敗するリスクがあることも把握しておきましょう。

      費用を抑えたネットの逮捕記事対策

      費用を抑えたネット記事対策

      ネットの逮捕記事削除を弁護士に依頼する場合、高額な費用がかかるのは避けられません。

      記事数によっては数百万円以上かかることもあるでしょう。

      それでも実名報道で人生終了となることがないよう、可能な限り対策を取りたいところです。

      そこで、費用をなるべく抑えたい方におすすめのネット記事対策をお伝えします。

      それが「逆SEO対策」です。

      逆SEO対策がおすすめ!

      「逆SEO対策」は、不都合な記事を検索結果に表示されないようにする対策です。

      逮捕記事を削除するには高額な費用がかかる上、弁護士に依頼したとしても全ての記事を削除できる保証はありません。

      それならば、記事を削除するのではなく、検索結果を変えて目に留まらないようにしようというのが「逆SEO対策」です。

      検索で名前をヒットさせない方法にもあるとおり、逆SEO対策であれば、弁護士法人でなくても請け負うことができ、コストを抑えて対策することができます。

      弊社のYOTSUBAでは、主にこの逆SEO対策に関する独自のノウハウを用いて対策しています。また逆SEO対策だけでなく、専門の顧問弁護士によるリーガルチェックの元、報道機関などに対する総合的な記事対策の助言もさせていただいています。

      キリオ

      ネット記事の対策は、適切なタイミングや手法が個別ケースによって異なります。状況をお伺いした上で最適な方法をご案内しているので、ネット記事でお困りの方はぜひ一度無料相談にお越しください。

      ⇒YOTSUBA(よつば)公式サイト

      逮捕記事削除のよくある質問

      逮捕記事の削除に関するよくある質問をまとめました。

      逮捕記事の削除費用はいくら?

      逮捕記事の削除を弁護士に依頼する場合、相場は1件あたり約50,000円~100,000円です。

      これに加え、着手金がかかるケースが多く、対通信プロバイダーへの発信者情報開示請求や、侵害記事の仮削除申立等の手続きが絡んでくる場合は、1件あたり200,000円~500,000円の費用がかかります。

      詳細は逮捕記事の削除にかかる費用の記事をご覧ください。

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      逮捕記事の削除は弁護士しかできない?

      逮捕記事の削除を行うことができるのは当事者本人もしくは弁護士に限ります(無償の場合は除く)。

      弁護士資格を持っていても、弁護士法人でない場合は記事削除を請け負うことはできません

      サイト運営者がわからないときはどうする?

      サイト運営者がわからない場合は、対通信プロバイダーへの発信者情報開示請求などで特定します。

      弁護士に依頼せず自力で削除を目指す場合は、サイトを管理するサーバーを調べ、サーバー会社経由で運営者に連絡を取る手段を取ることもあります。

      サイト運営者が削除要請に応じてくれない場合はどうする?

      サイト運営者が削除要請に応じない場合は、訴訟を起こす必要があります。

      5Chなど「削除要請には応じない」と明言しているサイトもあるため、こうしたサイトの記事削除を目指す場合は弁護士に相談しましょう。

      まとめ:逮捕記事の削除を進めよう!

      逮捕記事の削除で安心

      逮捕記事を削除するには、弁護士に依頼するか自力で削除要請を行うかの二択です。

      どうしても消したい記事がある場合は、高額な費用がかかりますが弁護士に依頼しましょう。

      ただし弁護士に依頼したとしても、削除が約束されたわけではありません

      ネット上に出た情報を根絶するのはかなり難しいため、削除できないケースも想定しながら対策を検討しましょう。

      弊社が運営している“ワケアリ転職“専門キャリア相談サービスYOTSUBAでは、前科や犯罪歴を抱えながら社会復帰を目指す方を応援しています。キャリア相談だけではなく、ネット記事対策も請け負っています。社会復帰や実名報道に悩まれている方はぜひ一度ご相談ください。

      \“ワケアリ転職“専門キャリア相談サービス/
      ⇒YOTSUBA(よつば)公式サイト

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      この記事を書いた人

      株式会社Everal代表取締役|“ワケアリ転職“専門キャリア相談「YOTSUBA」代表キャリアカウンセラー|早稲田大卒→大手メディア会社→30歳で逮捕・懲戒解雇を経験|転落人生からの逆転体験を発信するブログ「ぼくだからできること。」は累計70万アクセス以上の訪問|著書「懲戒解雇されたら人生逆転できました」

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